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ストーブ
ある朝、おちびさんを保育園に送って、いつものように木屋町を通り、店に向かう途中のことでした。
何気なく目に飛び込んできたのがありました。
箱に入っていて、頭だけのぞかせていたのですが、これはひょっとして、私の探し求めていた「POD」ではないか! と、ドキドキしながら近づいてみると、まさしく「POD」のストーブなのです。しかもとてもきれいな状態。まるで新品のよう。しかもそのストーブには、「大型ゴミ回収希望」の紙が貼ってあるではありませんか!
家の中から人の声がするので、勇気を出して声をかけるとかんじのいい老夫婦が出て見えたので、「このストーブ、ゆずっていただけませんか?」と尋ねると、「もう30年も使ったのに、まだまだ使えるから捨てるのはしのびなかったんやわ、でも石油を入れるのがおっくうになったさかいに。若い人に使ってもらえるなら願ってもないわ」と言って、快くゆずってくださったのです。
聞けばお子さんが生まれた時、小児科に置いてあって側面が熱くならないし、安全だからと買い求めたそうです。
「うちの子は1才なんです。すごくうれしいです」とお礼を言うと、「じゃあこれももっていきよし」とおまるも渡してくださいました。どれもきれいにとってみえて、物を大切にすることは、生活を大切にすることなんだなと改めて感じました。
なにより、これから冬が来るのが待ち遠しくてたまりません。