大人しっかりしよ!
子どもの頃から選挙は馴染みのある風景でした。街角に看板が立ち、選挙ポスターが張り出され、選挙カーが行き来する。学校帰りなどに選挙カーが来ると皆んなで手を振って「ご声援ありがとうございます!」などと声をかけてもらって喜んでいたりしました。けれど家では選挙の話をした記憶はあまりなく、いつだったか「お母ちゃんだれにいれるの?」と訪ねた時「それは誰にも言ったらあかんのやに」と言われたことはとても覚えていて、どこかオープンにしてはいけない話題なのだなという印象がずっとありました。
京都府知事選がありました。「投票率、35パーセントだったんやって」とトビラノさんと話ているとようようが「35パーセントってなに?」と聞くので「100人中35人しか投票に行かなかったってこと」と言いながら改めてたったの35人!と驚きました。トビラノさんが先日バスの中で「誰に入れたらええかわからんし選挙なんて行かへんよなぁ」と高校生たちが話していたと教えてくれました。なんだか腑に落ちない。
選挙権が18歳からとなったけれど、大人はその事に対して責任を持っているのだろうか。学校という場で政治の話が出来ないのであれば、高校生に候補者が演説をし、自由に質問ができる場を設けるとか「わからない」と言われない工夫はいくらでもできるはず。「寒いから」「面倒だから」「どうせなんも変わらんし」と言っている場合ではないんちゃうか。大人も子どももぞろぞろと選挙に行き、選挙の話も政治の話もタブーなんてなくてあっけらかんと話せる世の中になるようにしないとあかんと思う。
朝刊を待ちに待っていたのに、朝刊がお休みだった毎日新聞にもなんだかがっかりな朝でした。
こんな絵を描いている人も10年とちょっとで「大人」と呼ばれる年齢になるのだから「大人しっかりしいや!」と言われないようにしやな。